26年01月29日
穏やかな日々
今年も、気づけば2月に入ろうとしています。
冬の冷たい空気の中にも、少しずつ光がやわらぎ、森の表情が変わり始める頃です。
森と蔵は、おかげさまで現在、満室の状況が続いています。
ただ、ここでいう「満室」は、単に部屋が埋まっている、という意味だけではないように感じています。
それぞれの住人が、それぞれのペースで暮らし、
朝は森の気配で目を覚まし、
夜は静けさに包まれながら一日を終える。
そんな時間が、自然と積み重なっている状態です。

晴れた日には、窓から差し込む光が床に伸び、
雨の日には、森の匂いと音が少し近くなる。
季節や天気によって、同じ部屋でもまったく違う表情を見せてくれます。
冬の森と蔵で欠かせない存在が、薪ストーブです。
火を入れる準備をする時間、
薪がはぜる音、
部屋全体にじんわりと広がるあたたかさ。
エアコンの「スイッチを入れる暖かさ」とは違い、
身体の奥までゆっくり温まる感覚があります。
住人同士が顔を合わせれば、
「今日はよく燃えるね」
「この薪、いい音するね」
そんな何気ない会話が生まれます。
薪ストーブは、暖房であると同時に、
この場所の“時間の中心”なのかもしれません。
森と蔵での暮らしは、
何かを急いで手に入れる場所ではありません。
むしろ、何も足さなくてもいいと気づく場所です。

自然の中に身を置くことで、
考えごとがほどけたり、
自分の輪郭が少しはっきりしたり。
そんな変化が、静かに起きているように感じます。
これから春に向けて、
森の色も、空気も、音も、また変わっていきます。
その変化を、住人それぞれがどう受け取っていくのか。
それもまた、森と蔵の日常です。




